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浅野暢晴に関するブログです。
by mongoru901


葛迫君の話
葛迫君がアトリエに入ったのは二年前で、彼がアトリエに入る事になるとは夢にも思いませんでした。
なんでか?ですって。
なぜなら、彼は茨城大学の大学院を「論文」で卒業したからです。
ですから、彼が修了する時には、同級生の深谷君は熱心に声をかけたにも関わらず、葛迫君には声をかけませんでした。
しかし、アトリエの磯さんが彼を誘い、アトリエに入る事になりました。
アトリエに入ってからも、一体何をするんだろう、と思いながら多少訝しみつつ見守っていましたが、「彫刻で論文を書いたので、作る側の心理を知る為にもキチンと彫刻を作って、個展を一度やりたい。」と言っていたので、その理由を(やはり若干腑に落ちない部分もありましたが)信じてみる事にしました。

同時に入った深谷君が仕事の都合でなかなかアトリエに来られないなか、葛迫君はよくアトリエに来て、木を彫っていました。
特別気のきいた事は言えませんが、いや、逆に話しているうちに、なぜか過去のトラウマをツラツラと語ったりして、帰り際に「今日は、カウンセリングありがとうございました。」などと、よく分からない事を言い残していったりもしました。
夏、仕事に若干の余裕が出る時期になると、よりアトリエに顔を出すかと思いきや、アトリエには来ません。しかし、仕事が忙しく、ストレスが溜まる時期にはアトリエに現れます。
そして、ガンガンと木を削ります。
木選びも独特で、少し木彫をやるとすぐに、やれあの木がいいだの、この木はダメだの始まるのですが、葛迫君は近くのホームセンターで、しかも安くなっている建材を躊躇なく買って来て、彫ってしまいます。
墨でチョコチョコと下書きをしたかと思えば、あっという間に彫っていきます。やはり躊躇なく。

やる、と言っていた個展の動きはあまりなく「そのうちに」「もう少ししたら」「きっと来月には」と言いながら、なかなか動きません。
やっと重い腰を上げたと思ったら、やろうと(勝手に予定)していたギャラリーが閉廊する、という不運にも見舞われました。
そして、「1月に展覧会をやると、年賀状としてDMが出せるから良いよ」という僕の口車に乗り、違うギャラリーを一月に予約。しかし、DMは年賀状としては使用せず。

個展が近づくにつれ、精神が不安定になり、自分から「個展前は面倒くさい人間になるので、気を付けて下さい。」と、自分からは気を付ける気は一切ありませんという強い意思表示を示し、宣言通りの面倒くささを順調に発揮しながら、個展搬入三日前を迎えています。

水曜日には、搬入。僕も立会いますが、葛迫君の為にもあえて助言は行わず、作品を置くたびに、「あ!そこに置くんだ、、、ふーん」「あ!やっぱりそっちに変える、、、ふーん」と、精神的な揺さぶりを与えたいと思います。あくまで、葛迫君の成長の為に。

展覧会、詳しくはアトリエのブログをご覧下さい。

http://roots06.exblog.jp/12703534/

人としては、かなりどうかと思う部分もありますが、作る木彫はかなり独特の味わいがあり、ぶっちゃけ、良いです。
なんで、ここまで作っておいて仕上げないんだろう!あー、ヤキモキする!という作品もありますが、何だか妙な感覚です。

なんだかんだ、と言いながら、二年前に宣言した事を、しかも、シッカリと作品をコツコツと作り続けて結実させた、という事は、簡単な様で、簡単ではない、と思います。
本当に偉いなぁ、と。

もしこのブログを読んで少しでも興味を持った方は足を運んで頂けたら、と思います。

と、ハードル上げておいたからね♥迫ちゃん♥
by mongoru901 | 2011-01-23 20:47 | 日々
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