Asano Nobuharu
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失われたもの、失われなかったもの
福島にとても好きな彫刻家さんが居て、震災直後からその方の安否が気になっていた。
本人には、一度しかお会いしたことがないのだけれど、作品には何度も会っていて、その度に、強く心を揺さぶられたものである。 その後、作家さんはご無事である事を聞き、安心していた。 しかし、最近、その作家さんの詳しい被災状況を聞き、衝撃を受けた。 (きっとあの作家さんだな、と思う方もいるかもしれないですが、情報が又聞きなので、その作家さんの実名は出さない事にします。) 実は、作家さん自身とご家族は被災を免れたのだが、アトリエが被害にあい、その後火事にもなったらしく、多くの作品が失われてしまったらしい。 一つひとつの作品を、丁寧に魂を込めて作られる彫刻家さんなので、その作品が失われてしまった事は、どんなに辛い事だったろう、と。 そして、自分も、心を揺さぶられたあの彫刻達に会えないのか、と思うと、、、本当に辛く悲しい気持ちになる。 実は、震災の少し前にその方の作品を購入する機会があり、家に飾っていて。 その事で、その彫刻は失われずに済んだのだ、と思うと、本当に買っておいて良かったなぁ、と。 しかし、あの彫刻も、あのクロッキーも失われてしまったのかもしれない、と思うと、それらも無理をしてでも買っておけば良かった、と思う。 まぁ、他の方が購入して、被災を免れてくれていたら、と願うしかない。 しかし、それでもなお、その彫刻家さんが、生きていてくれる、という事が、重要なのだ、と思う。 生きているという事は、新しい作品が生み出される可能性があるから。 そして、新しく生み出される作品の中に、失われた作品の命が入り込んでいるのだから。 今は、奈良の方に移られたそうなのだが、きっとそこでまた新しい作品を作ってくれているのだろう、と思う。 というか、そう願っている。 そして、また作品に出会える事を。 あの地震は、僕たちから本当に多くのものを奪ってらいったのだ。 そして、今も奪い続けている。 失われたものがあり、しかし、失われなかったものもあるのだ、と、居間に飾ってある作品を見ながら、思った。
by mongoru901
| 2011-08-17 00:36
| 日々
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